企業間の取引においては、現金取引の場合を除いては売掛金が発生するのが一般的です。売掛金は商品やサービスを提供し、その代金の支払いを受けるまでの間に発生する債権の一種で、1～2カ月後に入金されるケースが多く見られますが、中には3か月後、半年後といった具合に長めの支払期限が設定されるケースもあります。その間、帳簿上はすでに売上が計上されているものの、売り手は当然ながらそのお金を使うことができません。しかしながら、工夫次第では入金前であってもキャッシュを手に入れることが可能です。
それは、売掛金現金化というサービスを利用することです。一定の手数料を負担することで、売掛金が前倒しで入金されたのと同様の効果が得られます。売掛金現金化は、ファクタリングと呼ばれることもある金融サービスの一種です。具体的には、売掛金を回収する権利を有償で譲渡することで、支払期限前であってもキャッシュを手にすることができるというものです。
取引先から入金があればそのまま譲渡先に回付され、その額面と利用時に差し引かれた手数料との差額が買い手側の収入になる仕組みです。売掛金現金化は、融資によらない資金調達法として注目を集めています。利用に当たっては審査がありますが、売掛金の回収確実性が主なポイントになるので、たとえば直近の決算状況が思わしくないなど、融資を受けにくい企業等にも利用のチャンスがあります。保証人も不要で、不動産などの担保を用意しなくても利用できます。
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